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理学療法学科 永井研究室4年次生の沖中優斗さん、奥田和希さん、小松良さんの論文が国際誌に採択

2021.3.30
(左から)沖中優斗さん、小松良さん、奥田和希さん

理学療法学科 永井宏達講師の研究室に所属する沖中優斗さん、奥田和希さん、小松良さん(いずれも4年次生・今春卒業)と兵庫医科大学 内科学総合診療科(新村健教授)、歯科口腔外科(岸本裕充教授)、整形外科、兵庫医科大学ささやま医療センター、新潟大学歯科(長谷川陽子講師)との共同研究が、「International Journal of Environmental Research and Public Health」に掲載されました。

高齢期において近年問題視されている身体フレイルと、口腔の脆弱性を反映するオーラルフレイルの関連性を詳細に調査しました。結果、オーラルフレイルは、身体フレイルの一要素である歩行速度の低下と密接に関連していることが明らかになりました。歩行能力低下予防のための口腔ケアや、口腔機能低下予防のための歩行能力維持などの介入の可能性を示唆している内容です。
3名は臨床実習や理学療法士の国家試験受験と並行して論文作成を進め、今回の採択に至りました。学部生としての論文が在学中に国際誌へ採択されるのは、非常に珍しい事例です。

雑誌名

International Journal of Environmental Research and Public Health

論文タイトル

Association between Physical Frailty Subdomains and Oral Frailty in Community-Dwelling Older Adults

在学生インタビュー

研究を始めたきっかけを教えてください。
研究室での取り組み

はじめは、オーラルフレイルの資料を永井先生に見せてもらったのがきっかけです。また、研究室の先輩が身体的フレイルと社会的フレイルの因果関係を研究していて、フレイル間の関連に興味を持ちました。そうするうちに、テーマが自然と浮かび上がって、この3人で研究することになりました。他にも、先輩たちが積み重ねた身体的フレイルのデータがあり、歯科口腔外科の先生に協力してもらえる目途が立ったのも大きかったです。
英語で論文を書こうと決めたのは昨年の8~9月。共同研究者になっていただいた他大学の先生にも、「ぜひ英語で書きましょう」と後押しされました。自分たちに書けるのか半信半疑でしたが、その前から3人で200本近い英語論文を読んでいましたし、どうせならチャレンジしようと決めました。オーラルフレイルに関する論文は国内外問わずすべて目を通したと思います。共同研究者の先生ともミーティングを重ねました。

大変だったことは何ですか?
兵庫医科大学ささやま医療センターでの測定の様子

ささやま医療センターでは、歯の本数や咀嚼能力などのデータを歯科口腔外科から提供してもらうのと同時に、リハビリテーションセンターで筋力や歩行速度などを測定しました。最初の仮説では、握力との関連が強いかなと思っていましたが、実際は関連は弱く、歩行速度の方が関連が強かったです。想定していた考察と違う結果になったので、永井先生に相談しながら、なぜそうなったのかの考察を改めて考えました。
それまでデータを解析した経験もなかったので、大量のデータから関係性を明らかにしたり、解析結果を解釈する過程に苦労しました。はじめは何をどう進めていくかが分かりませんでした。
英語も得意だった訳ではありません。文章構成を考えた後に、日本語で文章を作り、そこから英作文をして、正しい日本語に逆翻訳されるかをソフトでチェックする作業を繰り返しました。
大変でしたが、3人で協力して進められたのでよかったです。国家試験の勉強が忙しくなるタイミングもありましたが、3人でスケジュールを調整しながら進めました。コロナ禍の影響も、共同編集ツールや英文法チェックのツールをリモートで使って対応できたと思います。とはいえ、最後まで焦っていました。論文を完成させた経験もないですし、本当に完成するのか?という不安はずっとありました。国家試験も近づく終盤のスケジュールは永井先生にも相談して、綿密に計画しました。

研究を終えて、成長したと思うことはありますか?

永井先生には夜遅くまで相談に乗ってもらいました。共同研究者の先生にも終盤まで助言をいただきました。研究を進めるうえでは、何よりも人との出会いや縁が大切だということを知りました。acceptのメールが届き、雑誌への採択がわかった瞬間は本当にうれしかったです。
1年前は、研究は自分と縁遠い世界だし、英語論文なんて書けないだろうと思っていました。今回こうして雑誌掲載に至ったことで、チャレンジしてみれば何事も道は開けると感じました。今後も挑戦することを続けていきたいと思います。社会人になってからも、疑問を解決できる理学療法士として働きたいですし、研究も続けられたらいいなと思います。