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2020年度 秋季学位授与式開催レポート

2020.9.25

兵庫医療大学オクタホールにおいて、「2020年度 兵庫医療大学秋季学位授与式」が執り行われました。
秋晴れのもと卒業の日を迎え、これから社会人として活躍される卒業生に、藤岡学長より式辞が述べられました。多くの教員が見守るなか、一人ひとりに学位記が手渡されました。

 

令和2(2020)年9月19日
2020年度兵庫医療大学秋季学位授与式 式辞

本日、ここに、2020年度兵庫医療大学 秋季学位授与式を挙行いたします。
兵庫医療大学をご卒業される薬学部、看護学部の皆さん、ご卒業おめでとうございます。
これまで、皆さんが尽くされた努力を心から讃えるとともに、本学教職員を代表いたしまして心からお祝いを申し上げます。また、これまでの長きに渡って、皆さんを支えてくださり、温かく見守ってくださったご家族の皆様にも、心からお祝いを申し上げます。

本年は新型コロナウイルス感染症の影響で、大学の授業のみならず、社会全体が普段通りの生活を送ることができず、新しい生活様式を模索する状態です。皆さんも、なにかと不安に思いながら生活されていることと思います。

本学では、前期の授業については、学生の皆さんの安全確保を最優先に考え、オンライン授業を中心に実施してきました。これまで、大きな問題なく大学を運営することができ、無事卒業式を迎えることができました。これも、学生の皆さん、ならびに、保護者の皆様のご理解、ご協力によるところが大きいと考えます。

現在、新型コロナウイルス感染症が日本のみならず世界中で猛威を振るい、まだ、収束はしていません。この新しい感染症については、おそらくCOVID-19 のウイルス自体は以前より存在していたと推察されますが、人に感染してこのような病態を引き起こす機序などについては、十分には、解明されていません。

 

たとえば、当初中国や日本、アジア諸国で広がったもの、その後欧米を中心に広がり日本に入ってきたもの、現在日本で広がっているものなど、少しずつ病態が修飾され、ウイルス自体の遺伝子の塩基もいくつか変異しているのではないかとも言われています。また、私の専門の整形外科領域では、基礎疾患を有する方における重篤な新型コロナウイルス感染症では、手などにも血栓を生じて壊死をきたすリスクがあるという海外からの報告もあります。つまり、この新型コロナウイルス感染症は、まだ、わからないことが多く、科学的に理解されていません。私たちが、このウイルスを克服するためには、まず、病態を把握するために「人間への幅の広い科学的理解」を行うことが重要です。

さらに、この新型コロナウイルス感染症の予防では、人との接触を避け、人との距離を保つことが重要ですが、一つ間違えば、社会の分断や差別、偏見につながるリスクがあります。実際、感染した患者さんやその家族、診療にあたる医療職者への差別や偏見などについての事案も報道されています。このような事態を改善するには、社会全体が「人間への深い愛」を持ち続けることが必要であると思います。

そして、近年、「SDGs Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」という言葉をよく耳にするようになったと思います。SDGsには、貧困をなくし、飢餓をゼロにし、あらゆる年齢のすべての人に健康的な生活を保障して福祉を推進する、などの目標があります。今後、よりよい社会を構築し、新型コロナウイルス感染症を克服あるいは共存できる新しい生活様式を見出すためには、皆さん一人一人が「社会の福祉への奉仕」を心掛けて実践することが重要です。

すなわち、本学の建学の精神である「社会の福祉への奉仕」「人間への深い愛」「人間への幅の広い科学的理解」は、人類が経験したことがないような新型コロナウイルス感染症への対応にも通じるところがあるのではないかと考えます。皆さんは、本学での学びを通じて、この建学の精神を身につけて、これから社会でご活躍され、新しい生活様式の構築などに貢献されることと思います。

 

この建学の精神は、学校法人兵庫医科大学創設者 故 森村茂樹先生の志です。森村先生は、精神科医師で、太平洋戦争中から戦後にかけて、さまざまな理由から、経済的困窮や精神的・身体的な不調に陥り、社会において苦しい立場になった多くの人々に、寄り添い、診療にあたる医療者が必要と考えられたそうです。

そして、1972年に建学の精神をもとに兵庫医科大学を開学されました。兵庫医療大学は、2007年4月に兵庫医科大学の兄弟校として開学しました。本学の薬学部、看護学部、リハビリテーション学部の3学部は、兵庫医科大学医学部および大学病院、ならびに、ささやま医療センターと同一法人内で緊密な連携をとりながら、多職種連携チーム医療教育を実践し、順調に発展してきました。

2022年4月に兵庫医療大学と兵庫医科大学の2大学は統合して、医学部、薬学部、看護学部、リハビリテーション学部の4学部を擁する新たな「兵庫医科大学」となる予定です。これは、「質の高い医療職者を養成するための教育・研究体制のさらなる充実」、「法人の運営・組織体制の強化」、「医療総合大学としての認知度及び評価の向上」といった点にさらに注力していくためです。

これから、本学は、新しい大学としてますます進化していきますが、皆さんの母校であることは変わりません。皆さんの母校として、卒業後のキャリア形成も積極的に支援しますので安心してください。 仕事や家庭、進路などにおける悩みがあれば、遠慮なく母校の教職員に相談してください。また、母校の発展のためにさまざまなご助言をくださいますよう、お願いいたします。

最後になりましたが、本学での学びや経験、友人との思い出、などを貴重な財産として、新しい時代に、羽ばたいてください。

本日は本当にご卒業おめでとうございました。以上をもちまして、私の式辞とさせていただきます。

2020年9月19日
兵庫医療大学
学長 藤岡 宏幸

 

※統合についての詳細は以下サイトよりご覧ください。
創立50周年を機に新たな兵庫医科大学が誕生(予定)
2大学の統合計画はあくまで予定。現在文部科学省への申請準備中であり、状況などにより変更する場合があります。