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兵庫医療大学と兵庫医科大学共同研究が「Bioorg. Med. Chem. Lett 」誌に掲載されました

2020.1.23

既存医薬品代謝物のドラッグリポジショニングによる膀胱癌治療薬の創製(兵庫医療大学、兵庫医科大学共同研究)

兵庫医療大学薬学部の田中明人教授、馬渕美雪研究員、清水忠准教授、兵庫医科大学先端医学研究所の後藤章暢教授らの研究成果が、医薬化学の研究の速報誌のひとつ「Bioorg. Med. Chem. Lett 」誌に掲載されました。
本論文は、α1受容体遮断薬の一つである排尿障害治療薬ナフトピジルが固有に前立腺がん発生を低下させるという東大・山田らの疫学調査をきっかけとし、ナフトピジル投与患者の血液中にはナフトピジル原体よりも親水性代謝物が多く存在し、これらは主に尿排泄で膀胱に集積することから、膀胱がんにドラッグリポジショニングできないかと考えたところから始まりました。背景には膀胱がんの術後再発予防のためには副作用の強いBCGの膀胱内局所投与が第一選択薬であり、より有効・安全な新規膀胱内注入薬が強く望まれており、ナフトピジル及びその代謝物は安全性が高いことがあります。
我々はナフトピジルの代謝物は水溶性が高いことから、より高濃度での局所投与が可能となる点にも着目し、8種類の既知および生成が予測されるナフトピジル代謝物を合成し,in vitroアッセイにおいてナフトピジルに比べ正常細胞への影響が少なく、膀胱癌細胞増殖抑制作用が強い既知代謝物HUHS190を活性本体として見出しました。HUHS190はin vivo同所移植膀胱がんモデルにおいて既存薬よりも生存率を延長させたことなどが報告されています。

Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters, Volume 30, Issue 1, 126744.